IBUSOPT ペッグ・トゥ・ベスト

ペッグ・トゥ・ベスト注文はIBKR特有の注文タイプであり、IBUSOPTに直接発注した流動性を追加提供する注文（Add Liquidity Order）を、NBBO（最良気配）に近い気配だけでなく、IBUSOPTに待機している同じサイドの流動性を追加提供する注文（Add Liquidity Order）と競合させることができます。

ペッグ・トゥ・ベスト注文の価格は、NBBO近辺または、IBUSOPTに待機している同じサイドで最良価格の流動性追加注文（Add Liquidity Order）のどちらか良い注文価格（ベストプライス）に対し、1セント程アグレッシブとなるよう固定され浮動します。この時、NBBOの仲値からユーザー定義の任意のインクリメント値を引いた価格（買い注文の場合）または加算した価格（売り注文の場合）が上限となります。これにより、IBKRのお客様のSMART注文に対して取引が成立する確率が高まります。

IBUSOPTで利用可能な他のすべてのペッグ注文と同様に、ペッグ・トゥ・ベスト注文には、注文価格を設定するにあたり最もアグレッシブな価格を指定する指値価格を含めることができます。

ペッグ・トゥ・ベスト注文は、NBBOの近辺だけでなく、IBUSOPTにおける同じサイドの流動性追加注文（Add Liquidity Order）とも競合するため、ユーザーは同じサイドの注文の中で、注文を競合することができ、同価格以上の注文の最小累計数量（最小競合数量）を指定することができます。これにより、ユーザーは自分の注文が小口注文と競合されることを防ぐことができます。設定を変更しない限り、デフォルト数量の1枚が適用されます。

「最良気配オフセットと競う（Compete againt best bid/ask offset） 」のフィールドを「Up to Mid 」に設定した場合、注文に適用されるオフセット（中間点からのオフセット）を設定できる2つのフィールドが追加されます。

オフセット値を設定する場合、お客様の注文が最小ティックルールに準拠するよう、2つのオフセット値が必要となります:

• お客様が設定するプライマリーオフセットは、スプレッドの幅（セント単位）が偶数の数値である場合に適用されます（したがって、仲値は1セント単位の価格となります）。このオフセット値は、1セント単位の整数またはゼロでなければなりません。
• セカンダリーオフセットは、スプレッドの幅（セント単位）が奇数の数値である場合に適用されます（したがって、仲値は$0.005刻みになります）。このオフセット値は$0.005刻みで設定する必要があります （$0.005刻みの仲値からオフセット値を足し引きした場合の数値は1セント単位の整数になります）。

仲値が1セント上にある注文の場合、プライマリーオフセット値は仲値から加算（売り注文の場合）または減算（買い注文の場合）され、注文価格が算出されます（つまり、プラスのオフセット値は注文をよりアグレッシブではなくなり、マイナスのオフセット値は注文をよりアグレッシブにします）。例えば、買気配/売気配が$10.10～$10.18で、プライマリーオフセット値が$0.02の買い注文の場合、仲値の$10.14からオフセット値の$0.02を差し引くと、注文価格は$10.12となります。

仲値が$0.005刻みに該当する場合、セカンダリーオフセット値（デフォルト設定ではプライマリーオフセット値から$0.005加算／減算した値）が自動的に使用されます。例えば、買気配/売気配が$10.10～$10.17の買い注文において、プライマリーオフセット値が$0.01、セカンダリーオフセット値が$0.005の場合、仲値のの$10.135からセカンダリーオフセットの$0.005を差し引くと、注文価格は$10.13となります。