受渡し・権利行使・コーポレートアクション

Delivery, Exercise and Corporate Actions

ポリシー及びインストラクション

受渡し・権利行使・コーポレートアクションについて

オプション権利行使

オプションの権利行使とは、権利保有者が原資産株を購入（コールオプション）または売却（プットオプション）する権利を行使することです。オプションの権利行使は、取引プラットフォームの取引メニューの中にある、オプション権利行使ウィンドウを通じて行います。

注：オプションの権利行使または権利放棄をすると、それを取り消しすることはできません。

満期を迎えるオプションおよび先物オプションの受渡しを避けるためには、最終取引日の取引時間終了前にオプションのポジションをロールまたは決済する必要があります。

オプション権利行使ウィンドウ、またはクライアントポータルのメッセージセンター¹を通してオプションの権利行使およびオプションの権利放棄のリクエストの提出をお願いします。その際は、下記のルールに従って行なってください。

株券オプション		受付期限
北米	米国オプション取引所	米国東部標準時17:25
北米	モントリオール証券取引所	米国東部標準時16:30
ヨーロッパ	Euronext	中央ヨーロッパ標準時17:50
	Eurex（ドイツおよびスイス）	中央ヨーロッパ標準時17:50
	IDEM	中央ヨーロッパ標準時17:50
	LIFFE	中央ヨーロッパ標準時17:50
	MEFF	中央ヨーロッパ標準時17:50
	スウェーデン	中央ヨーロッパ標準時17:50
アジア・太平洋	オーストラリア	オーストラリア/ニューサウスウェールズ16:25
アジア・太平洋	日本	日本標準時15:30 （リクエスト内容を記載したチケットを送信後、お電話にてクライアントサービスまでご連絡ください）

ご留意事項：

OEXなどの一部の商品は、上場取引所が権利行使の受付期限を早めているため、注意が必要です。このような商品の権利行使リクエストは、当社から取引所への通知時間を考慮し、取引所の受付期限よりも十分に余裕を持って行う必要があります。

先物オプション取引所		早期権利行使	受付期限
北米	NYMEX	該当なし	米国東部標準時15:30
北米	GLOBEX/ECBOT	該当なし	米国東部標準時16:30
日本	TSEJ	可能	日本標準時15:30 （リクエスト内容を記載したチケットを送信後、お電話にてクライアントサービスまでご連絡ください）

オプションの満期時における権利行使及びその他関連するアクションに関するお知らせ

IBでは、オプションの権利行使、権利割当、受渡し等において、過度のリスクや運用上のリスク/懸念につながる可能性がある決済は行いません。IBは、満期が近づくにつれ、リスクを回避するために、原資産価格のシナリオを想定してお客様の口座への影響をシミュレーションし、決済後の口座のエクスポージャーを計算します。口座への影響のシミュレーションの結果により証拠金不足になると予想された口座は、IBにおける保護措置の対象となる場合があります。この保護措置とは、最終取引日に満期を迎えるポジションの清算、イン・ザ・マネーのロングオプションの権利放棄、満期後に受渡しが行われる原資産株の即時決済、満期後に発生する証拠金不足を解消するために必要なポジションの決済、証拠金を減少させる取引のみ可能とする取引制限などを言います。

原資産株の配当落ち日の前にコール・スプレッド（同じ原資産のロングコールとショートコール）を保有していて、そのスプレッドポジションの決済またはロングコールの権利行使をしていない場合、IBは下記の事項を行う権利を有します。IBが独自の裁量で、a) ショートコールが割当される可能性がある、b) お客様の口座に、配当金を支払うだけの十分な資金がない、または必要証拠金を満たすための十分な資金がない、と予想した場合、i) スプレッドの一部のポジション、または、ii) 全てのポジションを決済します。このシナリオでIBがロングコールを権利行使し、ショートコールの割当がされなかった場合、損失が発生する可能性があります。同様に、IBがお客様のスプレッドポジションの一部または全部を決済した場合、損失が発生する可能性があり、またはお客様の目的とは異なる投資結果が発生する可能性があります。このようなシナリオを回避するために、原資産の配当落ち日の前に、オプションのポジションと口座の資産を慎重に検討し、それに従って口座のリスク管理を行う必要があります。

受渡し制限の詳細および例については、こちらをクリックしてください。

満期到来のオプションの権利行使指示

オプション権利行使ウィンドウを使用して、(i) オプションを満期前に権利行使する、または (ii) 保有するオプションの清算機関（例：米国オプション取引所で取引されるオプションの場合、Option Clearing Corporation（「OCC」））に、「権利行使等の不履行の意思」を伝えることができます。権利行使等の不履行の意思とは、本来権利行使されるべきイン・ザ・マネーのオプションの権利放棄や、アウト・オブ・ザ・マネーの権利行使を行うことなどを指します。TWS のオプション権利行使ウィンドウよりオプションの操作をしない場合は、オプションは、以下に説明される各清算機関のルールに従い権利行使されます。

OCC（米国）

米国の取引所で取引され、オプション・クリアリング・コーポレーション（OCC）で清算されるオプションの場合：
満期を迎える株式オプションのうち、0.01ドル以上イン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、OCCで自動的に権利行使されます。満期を迎える指数オプションのうち、0.01ドル以上イン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、OCCで自動的に権利行使されます。
権利行使に関して以下のようにしたい場合は、オプション権利行使ウィンドウよりその旨を証券会社へ伝える必要があります。 0.01ドル以上イン・ザ・マネーである株式オプションまたは指数オプションの自動権利行使の回避。 0.01ドル未満イン・ザ・マネーである株式オプションまたは指数オプションの権利行使。アウト・オブ・ザ・マネーである株式オプションまたは指数オプションの権利行使。

CDCC（カナダ）

カナダ取引所の取引所で取引され、カナディアン・デリバティブス・クリアリング・コーポレーション（CDCC）で清算されるオプションの場合：
満期を迎える株式オプションのうち、0.01カナダドル以上イン・ザ・マネーのものについては、お客様からの指示を必要とせず、CDCCで自動的に権利行使されます。満期を迎える指数オプションのうち、イン・ザ・マネーのものについては、お客様からの指示を必要とせず、CDCCで自動的に権利行使されます。
権利行使に関して以下のようにしたい場合は、オプション権利行使ウィンドウよりCDCCへその旨を伝える必要があります。 0.01カナダドル未満イン・ザ・マネーである株式オプションの権利行使。アウト・オブ・ザ・マネーである株式オプションまたは指数オプションの権利行使。 0.01カナダドル以上イン・ザ・マネーである株式オプションの権利行使を希望しない旨をCDCCに通知。

ECC（ドイツ、スイス）

Eurex で取引され、Eurex Clearing Ag (ECC) で清算されるオプションの場合：
満期を迎える株式オプションのうち、10bpを超えてイン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、ECCで自動的に権利行使されます。満期を迎える指数オプションのうち、0.01を超えてイン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、ECCで自動的に権利行使されます。
権利行使に関して以下のようにしたい場合は、オプション権利行使ウィンドウよりECCへその旨を伝える必要があります。 10bp以下イン・ザ・マネーである株式オプションの権利行使。アウト・オブ・ザ・マネーである株式オプションまたは指数オプションの権利行使。

LCH（英国）

Liffeで取引され、London Clearing House (LCH)で清算されるオプションの場合：
満期を迎える株式オプションのうち、1ペンスを超えてイン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、LCHで自動的に権利行使されます。満期を迎える指数オプションのうち、1ペンスを超えてイン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、LCHで自動的に権利行使されます。
権利行使に関して以下のようにしたい場合は、オプション権利行使ウィンドウよりLCHへその旨を伝える必要があります。 1ペンス以下イン・ザ・マネーである株式オプションの権利行使。アウト・オブ・ザ・マネーである株式オプションまたは指数オプションの権利行使。

CNET（ベルギー、フランス、ドイツ、オランダ）

ユーロネクストで取引され、クリアネット（CNET）を通じて清算されるオプションの場合：
満期を迎える株式オプションのうち、0.01を超えてイン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、CNETで自動的に権利行使されます。満期を迎える指数オプションのうち、0.01を超えてイン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、CNETで自動的に権利行使されます。

SEOCH（香港）

香港証券取引所で取引され、SEOCH（香港証券取引所オプションクリアリングハウス）で清算されるオプションの場合：
満期を迎えるストック・オプションのうち、1.5%以上イン・ザ・マネーのものについては、証券会社からの指示を必要とせず、SEOCHで自動的に権利行使されます。
権利行使に関して以下のようにしたい場合は、オプション権利行使ウィンドウよりSEOCHへその意思を伝える必要があります。 1.5%未満イン・ザ・マネーである株式オプションの権利行使。アウト・オブ・ザ・マネーである株式オプションの権利行使。

ご留意事項

上記で説明されている本来権利行使されるはずのオプションの権利放棄や、アウト・オブ・ザ・マネーのオプションの権利行使等のリクエストは、ベストエフォートベースとなります。

オプション権利行使ウインドウからオプションの権利行使や権利放棄ができない場合は、クライアントポータルのメッセージセンターよりチケットを作成し、その詳細（オプションのシンボル、口座番号、正確な数量を含む）を送信する必要があります。クライアントポータル＞ヘルプ＞セキュアメッセージセンターにてチケットを作成していただけます。チケットの件名には「Option Exercise Request」と記載してください。また、お客様の連絡先電話番号、およびオプション権利行使ウィンドウが使用できなかった理由を明記してください。